ふとした瞬間に、頭をよぎること。
夜中にトイレに起きた帰り道、どうしても寝付けなくて.ついスマホを手に取る。
時刻は午前3時過ぎ。
次の日早く起きないといけないのに、布団の中に潜り込み、指が勝手に動いて検索窓に打ち込んでしまう。
「老後 必要な貯蓄額」
「50代 健康診断 引っかかった」
「年金 将来 どうなる」
こんなのを調べていると、余計に目が冴えてしまう。
「本当に何やってるんだろう」
そう考えて、やめようと思っても、なんだかやめられなくて。
多分、私だけがやっているわけではないと思うんですよね。
先日も、夜明け前に
「もういいかげんやめよう」
と思いながらスマホを手に、うつらうつらしていた。
解決策は何も思い浮かばない、なのに見てしまう。
答えのない迷路のようなものが私の頭の中でぐるぐるしていた。
ネットの海には、私のような50代女性を不安にさせる情報がそれはもう、豊富に揃っています。
親切に揃いすぎていてしかも語彙力も高い。
謎の説得力で困惑してしまうのも一度や二度ではない。
そんな夜を何度か繰り返したある朝、私はリュックひとつ担いで、福岡・新宮の港へ向かった。
目的地は、相島。猫の島。
くわしいアクセスはこちらから ⬇️

不安の答えなんて、そこにはありません。
それでも私が何度もフェリーに乗る理由を、今日はお話しさせてください。

「ソロ活おばさん」でいい。一人の時間を「不安」から「自由」へ
「ソロ活おばさん」をポジティブにとらえる
少し前に、自分のブログのアクセスデータを眺めていたら
「ソロ活おばさん」
というキーワードで訪ねてきてくださる方がいることに気がついた。
最初にそれを見たとき、
「なんでだろ?」
と思いつつ、ちょっと笑ってしまったんです。
「おばさん」って言葉、かつては結構グサッとくるワードだったはずなのに、今はもう全然平気。
むしろ
「そうよ、おばさんだし。」
という気持ちになれている自分に、ちょっと驚きました。
誰かの目を気にする、あの消耗しきった日々は、どこかに置いてきてしまったみたいです。
いつの間に、というのが正直なところですが。
歳を重ねていくうちに、いろんなことがあるのが人生。
もう折り返し地点は過ぎてしまった。
ふと気がつくと
「自分は何が好きなんだっけ?」
と首をかしげている。
好きなものがパッと出てこないというのは、結構深刻なことじゃないかと思う。
50代ってそういう時期だと思うんですよね。
自分の機嫌は自分でとるという考え方
長年、誰かのために動いてきた体と心が、
いざ自分の事となると、なぜか答えが出ずにどこか宙ぶらりんになる感覚。
ソロ活は、その「次のなにか」を探す旅でもあると思っています。
老後に備えて何かを始めるとか、将来のための自己投資とか、そういう義務感からではなくて。
ただ、
「自分の機嫌を取ってあげるため」。
「ご褒美」
という言葉もたまに使うけれど、私の場合はどちらかというと
「機嫌が悪い自分をなだめすかす」
に近いような気がする。
初めて島に行った時、相島の猫たちに教わったんです。

なぜ「相島」なのか?50代女性にこそ贈りたい3つの癒やし

理由①:予定を決めない贅沢
相島には史跡や神社がたくさんある。
元気のあるときはよく出歩くけれど、自分の気持ちに余裕のない時は
猫たちがいるところへ向かう。
猫は決して急がない。
ベンチで丸くなった猫は、こちらの存在に気づいても、
チラッと見たあと、また自分のペースで目を細めているだけ。
その隣に腰かけて、同じように海を眺めていると、不思議と
「あれ、私、いつからこんなに急いでいたんだろう。そんな必要あるのかな?」
という気持ちになってくる。
何も考えない時間の心地よさを知ったときは、その感覚があまりに新鮮すぎて少しだけ戸惑った。
理由②:スマホを閉じて、波の音とシャッター音だけ
相島に渡ってからまず、潮の匂いを胸いっぱいにかぐ。
気づけば、島にいるときはスマホを開くのはカメラのときだけ、という状態になっています。
不安の多くは、情報の多さから生まれているんじゃないかと私は感じています。
知らなくてもよかった数字、読まなくてもよかった記事、見なくてもよかった誰かの投稿。
いつも周りを気にするくせに、そんなものばかり見てしまう。
でも島にいる間は、それらが全部、どこか海の向こうに置いてある感じがする。
耳に入るのは、波と風の音。そしてほんのり感じる猫の体温。
それだけで、肩がすとんと落ちていく。
理由③:猫たちの「今」を懸命に生きる姿

写真の茶トラの子、カメラを向けると目を細めてうとうとしていた。
もし、この子に
「老後どうするの」
と聞いても、きっと
「ん?」
という顔をするでしょう(むしろそういう顔をしていますね)。
港のベンチで丸くなっている猫も、海をバックに風を受けている子も 全員、今この瞬間にいる。
明日の心配をしていない、ということではないと思うんです。
彼らはただ、今できることをしている。
自分の心地よい事を探す。それだけのことを、徹底している。
とてもシンプルだ。
私はそんな猫たちに
「これでいいんだよ」
と毎回教えられてるような気がする。
相島に行って変わったこと

帰りのフェリーに乗る前、猫たちに
「また来るね」
と言って島がだんだん小さくなっていくのを眺めながら、いつも
「また来よう」
と心の中でつぶやく。
それが静かな楽しみ。
それから
「明日からもう少し、肩の力を抜いてみよう」
という、小さな決意みたいなもの。
かといって、不安は帰っても消えていません。
それは変わらないこと。
でも、
「今日、私はとても良い時間を過ごした」
という事実も、同じくらい確かにそこにある。
この
「自分を喜ばせることができた」
という感覚の積み重ねが、
なんとも言えない不安に押しつぶされそうになる私にとって
「盾」のようなものかもしれないと思っています。
まとめ:不安になったら、またフェリーに乗ればいい
50代のソロ活は、「逃げ」じゃないと思っています。
むしろ、ちゃんと自分に戻ってくるための時間。
不安でいっぱいになった頭を、一度リセットして、
「私には好きな場所がある」
「私には楽しめることがある」
という感覚を呼び戻す儀式のようなもの。
相島はそのために、私にとってとても大切な場所になりました。
フェリーに乗る時間はわずか20分。
難しい準備も要りません。
ソロ活初心者の方にも、心からおすすめしたい島です。
不安になると余計に不安を呼び込んでしまう。
それよりも
「今日、ちょっといいことをした」という気持ちを積み重ねてみる。
相島の猫たちは、そんな生き方の先輩です。
まず船に乗ってみてください。少しずつ、心の中に変化が生まれてくると思います。
具体的なフェリーの乗り方、島のまわり方、猫と仲良くなるコツなどは、こちらの記事にまとめています。
ぜひ、船に乗る前にのぞいてみてください。
島旅のあとは、昭和レトロな空間で一息つきませんか?
昭和ガラス図鑑

