「猫の島に行ったのに、猫に会えなかった」
そんな経験、ありませんか?
実は私もそうでした。
はじめて相島を訪れた日、フェリーを降りてウキウキしながら港を歩いたのに、猫の影も形もない。
30分近く歩き回って、ようやく一匹。
しかも近づこうとしたら、あっさり逃げられました。
「猫の島って聞いてたのに…どういうこと?」
正直、少し落ち込みました。
でも、ほぼ毎月相島に通ううちに、気づいたんです。
猫に会えるかどうかには、ちゃんと「理由」があるということに。
場所、時間帯、天気、そして接し方。
これをちょっと意識するだけで、体感はガラッと変わります。
この記事は、そんな経験から生まれた「相島の猫 攻略ガイド」です。
初めて相島に行く方でも迷わないよう、わかりやすくまとめました。
ゆっくり読んでみてください。
1|相島で猫に出会える場所

結論から言うと、猫に一番会いやすいのは「港周辺」です。
フェリーが着く渡船場のそばには、
到着と同時に猫たちがふらっと現れることがよくあります。
観光客が来ることを、猫たちはちゃんとわかっているのでしょう。
道端で日向ぼっこしていたり、ベンチの下でのんびりしていたり。
港付近の猫たちは、どちらかというと「熱烈歓迎系」が多い印象です。
フェリーを降りたら、まず港周辺をゆっくり歩き回ってみてください。
最初の数分で猫に出会えることも、珍しくありません。
待合所のそば
港の待合所とその周辺は、猫スポットとして外せない場所のひとつ。
ベンチの下、壁際の日当たりのいい場所……
猫たちはちょっとした「居心地のいい場所」を見つけるのが得意です。
気配を感じてふと目線を下げると、塀の隙間からこちらをじっと見ている猫がいたりして。
あれにはいつもびっくりします。
路地や民家の周辺
港から少し歩いて集落の中に入ると、細い路地や民家のそばにも猫がいます。
塀の上でのんびりしていたり、玄関先でうとうとしていたり。
ただし、この辺りの猫は港や待合室付近の子に比べて、警戒心が強めな子が多い気がします。
遠くからそっと眺めるくらいがちょうどいい。
無理に近づかないのがマナーです。
日陰や建物の裏側
天気のいい昼間は、猫たちが日陰に移動していることがあります。
建物の裏側、民家の軒下、草むらの中……
暗くてひんやりした場所に隠れていることも。
夏場や日差しの強い日に
「今日は全然いないな」
と感じたときは、
だいたい日陰に潜んでいます。
呼びかけても出てきてくれない率は高いですが、
それはお昼のお休みタイム中なので、仕方ありません。
2|確実に会いたいなら「時間帯」と「天気」を狙う

猫に会えるかどうかは、運だけではありません。
「いつ行くか」でかなり変わります。
朝イチのフェリーが最強
これは実体験ですが、朝一番の便で渡るのが断然おすすめです。
午前中の早い時間帯は、観光客がまだ少ない。
そして猫たちが活発に動き回っています。
夜行性に近いリズムの猫にとって、朝は
「まだ起きている時間帯」なんですね。
グイグイ頭をこすりつけてきたり、
路地をゆっくり歩いていたりと、リラックスした姿に出会えることが多いです。
私が猫に一番多く会えたのも、朝一番のフェリーで到着した日でした。
「猫の島だから、昼に行けばいつでもいるはず」
と思っていたので、最初はちょっと意外でしたが。
昼すぎは「難易度高め」
日差しが強い午後の時間帯は、猫が日陰や軒下に引きこもりがちです。
私が「思ったより会えなかった」と感じたのも、平日の昼過ぎ、夏の暑い日でした。
フェリーを降りて港や海沿いを歩いたのですが、
最初の30分はほとんど猫の姿が見えなくて。
路地裏をのぞいたり、猫がいそうな狭い場所を探したりしても、見つからない。
「もしかして今日はダメかな」
と思いながら島内を見て回り、漁港のそばに戻ってきたら……
何食わぬ顔でベンチで毛づくろいしている猫がいました。
お前、いったいどこにいたんだ。
夕方は「穴場の時間帯」
夕方になると、再び猫の動きが活発になり始めます。
漁港周辺では、漁師さんの作業に合わせて猫が集まってくることも。
フェリーの最終便の時間は気にしつつも、
夕方のやわらかい光の中で見る猫たちはとても雰囲気があります。
写真も撮りやすい時間帯です。
天気と季節も大事
雨の日や風の強い日は、猫たちもどこかに身を隠してしまいます。
晴れた穏やかな日の方が、断然会いやすい。
季節でいえば、
春と秋の過ごしやすい時期が一番のんびりした猫に会えます。
夏の日中は日陰に引きこもりがち。
冬も風が冷たい日はどこかに寄り添っていることが多いですが、
陽射しが暖かい日は外でのんびりしている姿をよく見かけます。
平日 vs 週末
週末や連休は観光客が増えます。
猫はもともと静かな環境を好む生き物なので、賑やかだと身を隠してしまうことも。
平日の方が猫との距離が縮まりやすい、というのが正直な実感です。
| 時間帯 | 会いやすさ | ひとこと |
| 午前中(朝イチ) | ★★★ | いちばんのおすすめ |
| 昼すぎ〜午後 | ★☆☆ | 日陰に隠れがち。難易度高め |
| 夕方 | ★★☆ | 再び活発に。穴場の時間帯 |
3|猫に好かれる人・嫌われる人の決定的な違い

相島に何度も通ううちに、気になることがありました。
同じ場所にいるのに、ある人の足元だけに猫がワラワラと集まってくる。
その人は特別なことをしているわけではない。
ただ、ゆっくりとしゃがんで、穏やかな顔で猫たちを見ているだけ。
隣にいた女性は
「こっちおいで〜!」
と手を伸ばしていたのに、
猫はチラッと視線を送って、スタスタとどこかへ移動してしまいました。
「この違いは何なんだろう?」
何度も見ているうちに、少しずつわかってきたことがあります。
NG① 追いかける(ワースト1)
猫が離れていくと、つい
「あっ、待って!」と足を踏み出してしまいがち。
でも、これが一番やってはいけない行動です。
猫は追われることが嫌い。
一度「この人は怖い」と思われると、
その日はもう近づいてきてくれません。
猫が離れたら、そっとその場に立ち止まる。
それだけで「この人は安全だ」というサインになります。
NG② じっと目を見る
猫の目って綺麗で、ついじっと見つめてしまいますよね。
でも、猫の世界では「じっと目を見ること」は威嚇のサイン。
視線を合わせたいときは、ゆっくりまばたきをしてみてください。
このゆっくりとした仕草は、猫の言葉で「うん、大丈夫」という意味になります。
NG③ 急に触ろうとする
触るなら、必ず猫のほうから寄ってくるのを待ちましょう。
人差し指や拳の先を低い位置に静かに差し出して、猫が自分でクンクンと嗅ぎに来るのを待つ。
猫のお許しが出たら、そっと顎の下や頬を撫でる。
この順序が、猫に「選ばれる人」への近道です。
NG④ 大きな音や急な動き
スマホのシャッター音、バッグのファスナーを開ける音。
急に立ち上がる動作——これらも猫を驚かせます。
カメラはなるべく静音モードに。動くときはゆっくりと。
その「ゆっくり」が、猫への一番の気遣いになります。
私は過去に、
ジンバルカメラをビチビチ動かして猫をびっくりさせてしまった苦い経験があります。反省。

NG⑤ 距離が近すぎる
2〜3メートルの距離で、ただ同じ空間にいる。
それだけで十分です。
猫が「この人は大丈夫」と判断したとき、自然と近づいてきてくれることがあります。
猫に好かれる人の5つの共通点
- 動きがゆっくりで静か
- 目をじっと見つめない(ぼんやり景色を見ているくらいがちょうどいい)
- 無理に触ろうとしない
- しゃがんで目線を低くしている
- 落ち着いた雰囲気がある
「猫の側に自分を合わせていく」という感覚が、いちばん近いかもしれません。
4|【コラム】待合室の「お膝猫」の不思議 なぜ男性の膝が選ばれるのか?

相島の待合室には、「お膝探し」が日課になっている猫がいます。
船を待つ間、まるで自分の席を探すように、いろんな人の膝を渡り歩く子。
気がつくと誰かの膝の上で完全に寛いでいる。
完全にマイソファー状態です。
面白いのは、この子が特定の人の膝を好むこと。
とくに男性の膝に乗ることが多いんです。
なぜ男性なのか? 観察を続けていると、なんとなく理由が見えてきました。
理由① 面積が広くて安定する
男性は一般的に骨格がしっかりしているので、太ももの面積が広い。
猫にとって、安定したベッドのような役割を果たします。
理由② 体温が高くて暖かい
男性は筋肉量の影響で体温が高め。
寒がりの猫にとって、男性の膝は天然のヒーターのように心地よい場所なのでしょう。
理由③ 「動かない」という絶対的な信頼感
猫は動きが緩やかなものを好みます。
どっしりと座ってあまり動かない男性の膝は、落ち着いて眠りたい猫にとって理想的なスポット。
「この人が好き」というより、「この人、居心地いい」
という合理性を求めるあたりが、いかにも猫らしい。
ちなみにこの子、自動ドアの仕組みをちゃんとわかっています。
ドアが閉まっているときは
「ねえ、誰かボタン押してくれない?」
という顔で人間をチラッと見てくる。
そんな視線を送られたら、もう従うしかありません
一度、私が船酔いで待合室のベンチにうなだれていたとき、
気づいたら足元で一匹の猫が丸くなっていました。
「こいつ、動かなさそうだから大丈夫」
と猫さまに判定されたのかもしれませんが、そのヒーリング効果は絶大でした。
今日も待合室で、お気に入りの膝を探している猫がいます。
5|島で守るべきマナー
餌やりのルール
相島では、猫の健康のために、キャットフード以外のものを猫に与えることは禁止されています。
「かわいいから何かあげたい」
という気持ちはわかりますが、
猫への思いやりが、ルールを守ることにつながっています。
撮影するときは静音モードで
スマホのカメラは静音モードに切り替えて、
できればズームを使って距離を保ちながら撮影するのがおすすめです。
少し離れた場所からそっと撮る方が、自然な表情を捉えやすいこともあります。
静かに見守る
猫は大きな音や急な動きがとても苦手です。特に相島は静かな島。
「そっと寄り添うように接すること」
が、猫にとっても、
島の環境にとっても大切なことだと思っています。
6|まとめ|猫との出会いは「おまけ」でいい
正直に言うと、どんなに意識していても、猫に全然会えない日もあります。
天気、時間帯、季節、猫の気分——
いくつかの条件が重なると、猫たちはなかなか姿を見せてくれません。
でも、そのたびに思うようになりました。
「ああ、今日はひとりで過ごしたい気分なんだろうな」と。
そう考えると、会えなかった日も不思議と穏やかな気持ちで島を歩けます。
猫は自分主体の生き物。
同じ場所に同じ時間に行っても、いる日もあればいない日もある。
スリスリしてくれる日もあれば、次に行ったときは塩対応な日もある。
それが猫という生き物で、それが相島らしさでもある、と今は思っています。
港の景色、潮の匂い、ゆっくり流れる島の時間。
相島はそれだけで十分に、豊かな時間を過ごせる場所です。
猫との出会いは、そこに添えられた、うれしいおまけ。
「猫に会うぞ!」と意気込みすぎず、
ゆっくり散歩するつもりで島を歩いてみてください。
そのほうが不思議と、猫のほうから近づいてきてくれることが多い気がします。
あてもなく歩いたり、海を眺めながらぼんやりしていたら、
いつの間にか足元にいる——そんなことも、相島ではよくあります。
焦らず、ゆっくり。
その時間ごと楽しむことが、いちばんのコツかもしれません。
「猫に好かれようとしない」が、実は一番の近道だったりします。
猫のことを考えて、静かにそこにいるだけ。
何もしなくていい。
何も急がなくていい。
50代のひとり旅って、もしかしてそういうことかもしれないな、と、
相島の猫たちに教えてもらった気がしています。
島旅のあとは、昭和レトロな空間で一息つきませんか?
昭和ガラス図鑑

