歩いている途中、ふと視線が止まりました。
福岡東エリアの住宅街を歩いていた時に見つけた、
やわらかく揺れるような模様のガラス、『つた』。
型板ガラスの中でもやわらかい模様が特徴です。
あとで調べてみると、それは「つた」と呼ばれる昭和ガラスのひとつでした。
どこにでもありそうなのに、なぜか気になってしまう——
そんな小さな出会いを、少しだけ残しておこうと思います。
福岡東エリアで見つけた昭和ガラス「つた」〜日本板硝子製
再開発の活発な福岡ですが、
まだまだ昭和の名残の残るエリアが存在します。
特に東エリアは現役の立派な昭和住宅が多く存在するので、昭和ガラス大好きな私にとっては天国です。

昭和ガラス「つた」とは?特徴と見分け方
これは「つた」という昭和型板ガラスです。
昭和30年代〜40年代にかけて
日本の住宅で広く普及した昭和型板ガラス(模様入りのデザインガラス)の代表的な柄のひとつ。
うねる曲線の中に、
小さな「葉っぱ」の模様が点在し、趣のある和モダンを醸し出しているのが特徴です。
他の昭和ガラスはこちら
「つた」が生まれた背景
実は「つた」が発売される前年前、
競合他社から「なると」という渦巻き模様のガラスが発売され大ヒットしました。
ヒット作が他社から出たらパクり…いえ、リスペクトしながらも
アレンジして世に出す企業もあとを立たず、「なると」の次に続けと
「水輪」「らんまん」「わかば」
と、曲線美を活かしたデザインが続々と誕生しました。
「つた」
はその流れを汲み、曲線をより発展させて作られた経緯があるため、
水輪などの「渦・曲線系」のデザインと共通の空気感を持っています。
なぜか気になった理由
・丸みのある模様がやさしい
まるでシャボン玉のような丸みのあるふわっとした模様。
丸みがあるものを見るとなんだかホッとしますよね。
家に帰って窓を見ると柔らかい模様が見守ってくれている。
とてもうらやましい光景です。
・光がぼんやり拡散している
これは他の昭和ガラスにも共通しているのですが、
独特のザラつきの中にデザイン性の高い模様を取り込み、
外からの光を拡散させています。
昔は窓が小さい住宅が多かったので、
少ない光を有効活用。
限られたスペースでも快適に過ごすための知恵から生まれた
日本特有の住宅文化だったのかもしれません。
・中が見えそうで見えない安心感
昭和ガラスはすりガラス特有のザラザラ感で光を取り込みつつ
内側からも外からも影しか見えないようにプライバシーが守られています。
「外を確認したいけど自分家が丸見えは嫌」
というお客様のニーズにしっかり応えてる企業の方に脱帽してしまいます。
また出会えたらいいなと思う
今年出会えたとしても
来年はもしかすると改築などで取り外されてるかもしれない昭和ガラス。
だからこそ、自分の足で歩いて探して記録したい。
ここ最近そう思うようになりました。
きっと昭和ガラスを通して子どもの頃の自分を思い出しているからかもしれません。
昭和ガラスの種類は70以上あると言われています。
見つけたのはただのガラスかもしれないけど、足を止めた時間はちゃんと残る。
あなたのお家の近くや実家にもにもひっそりと昭和ガラス、あるかもしれませんよ?
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